ついに待ち望んだレストランやカフェ、バーが再開されたルクセンブルク。コロナウィルス対策として、国民ならびに通勤する外国人を対象に大規模PCR検査が開始されました。Haag-松村さんからのレポート第9弾です。

レポーター:

ルクセンブルク在住20年

Haag-松村 友里江さん

『東京都も今週から非常事態解除とのこと、ルクセンブルクも更に解除が進んでいます。

中高等学校に続き、今週からは小学校も始まり、5月27日(水)からレストランやカフェ、バーは、屋外テラス席の営業は再開、また29日(金)からは店内席でも食事ができるようになります。制限前と近い状態になりますが、予約制で、店内の移動中はマスク着用、カウンターでの立っての飲食は不可、テーブル間は2m開けるか、プレキシガラスでテーブル間を仕切る、また一つのテーブルにつき家族以外とは最多4名まで着席可能、バーは深夜12時に閉店と言う条件があります。

ルクセンブルクは外食産業も盛んなため、レストラン再開は皆んなの心を晴れやかにする変化です。特に天気の穏やかな春は家族や友人とテラスでゆったりした食事を楽しみます。今日はテラスが開いて2日目ですが、街は通常程ではないものの人影が戻り、「外出制限後、初めて外食する。」と言う人が多くいました。接客する従業員はマスク、もしくはフェイスカバーをしています。

空港も29日(金)から一部運行が再開されます。非常事態での空港閉鎖は初めての経験でした。貨物輸送機等は飛んでいましたが限られていたため空も静かで、夜空は衛星の移動や流れ星が見えるほどでした。日常が戻ることは嬉しいことでも、通常の生活が環境に及ぼす影響を以前より意識する結果にもなっています。

ルクセンブルクは感染者の推移もシミレーション通りで、良い状況を保っているとのことですが、夏までの大きなイベントは大公誕生日の祝賀行事も含め、全て中止になっています。

1666年からルクセンブルク市の旧市街にあるノートルダム大聖堂の聖母マリアに巡礼(オクターブと呼ばれています。)をする習慣があります。通常なら2週間に渡り毎日ミサが行われ、祈りを捧げる人々が大聖堂に集います。その巡礼が今年は5月にオンラインでの開催となり、大聖堂に殆ど誰も来ないオクターブとなりました…。それでも大聖堂の祭壇は巡礼のための装飾が施され、驚きました。その祭壇は人気のない大聖堂に個人で静かに祈りを捧げに来る人の心の癒しにもなっているように思いました。ミサは3月頃からルクセンブルク国内では行われていませんが、椅子には一列毎に着席禁止となっており、また着席可能な椅子も一つ毎に間隔を開けて座るよう表示がありました。

在宅ワークについても、ルクセンブルクの主要産業である金融セクターは、ルクセンブルク金融監督委員会(CSSF)も在宅勤務を出来るだけ続けるよう勧告を出しており、沢山の金融機関や企業が6月中旬まで、もしくは6月いっぱいの在宅勤務の継続を決定しました。

予想より在宅勤務への移行が各産業でスムーズに行われたらしく、オフィスコストを削減する一つの方法でもあり、今後の働き方にも影響があるだろうと言われています。ルクセンブルクには楽天も欧州拠点を置いており、ITや科学技術産業にも力を入れインフラが整備されていたことも在宅勤務がスムーズに可能になった背景にあるかもしれません。

そして今週から1日2万人までPCR検査ができるようになりました。ルクセンブルクは現在、アイスランドに次いで高い検査率があるそうです。案内が届いた人から国内17のドライブスルーのセンターで検査を受けられます。この検査により、無症状患者を確認することも可能になり、特定の分野でウィルス感染が多く確認される場合は、政府の対策を決定する上で役立つとのことです。ルクセンブルク国内の住民とまた隣国に住みルクセンブルクに働きにくる越境労働者も対象になるそうです。下記3つのグループに区分して検査を行なっていくそうです。

グループA : 警察官や、美容師、医療従事者、ケアワーカーなど沢山の人と関わる人。2週間に1回、検査が可能。

グループB : 様々な職種の労働者で、在宅勤務から職場に戻る人。特定の職種や分野で感染が確認されれば対策を打つ。

グループC : ルクセンブルク国内の全住民。地域的に特に感染があるか等を調べるため。

検査に関しては、当初は抗体検査を行うものと思っていましたが、PCR検査は現在感染しているかどうかが分かり、感染の予防対策と感染経路の追跡に役立てたいとのことです。マスクは人の集まる場では着用義務があり、先月は全住民に1人5枚配布され、今月は16歳以上の住民に1人50枚、配布されました。我が家は、16歳以上が3名いるため、150枚受け取りました。今はスーパーでも除菌ジェルや除菌洗剤が買えるようになっています。店の入り口には除菌ジェルを設置したり、引き続き可能な限り感染予防策を施しながら、教育機関、レストランや店、観光局も再開され、少人数での人との交流も許されるようになりました。今までは強制的に禁止されていた事項が多く、従うのみでしたが、今後は感染リスクを考えながら、どこまでどの様に何をやるか、自分の行動を決める範囲が広がっていきます。嬉しい反面、判断に迷うことも多そうな気がしています。』

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